大怪獣まんだら

GIGAN YAMAZAKI & WAGAYA FACTORY's blog

カブちゃん日記(その8)


物の本によると、カブトムシは交尾が下手らしい。クワガタのように前戯をすることなく、ほとんど強姦同然にオスがメスにのしかかる。まあ、別の資料に目を通すと、カブトムシよりクワガタのほうが交尾させるのが難しいと書かれており、結局は個体差なんじゃないかと思わなくもないが、少なくともウチのカブふみに関してはさっぱりだった。人間の手で補助するハンドペアリングというやり方も試してみたが、うまくいかなかったとのこと。しかし原因は、どうもメスカブちゃんのほうにあったようだ。だってメスカブちゃん2号(処女)を入れたら、即これよ。カブトムシの交尾は、原則的に1回きりと聞いたことがあるけれど、気が向いたら腰を振っている。こいつ、もしかして性豪だったのか?

8月のお仕事

ガイガン山崎+齋藤貴義 怪獣プロジェクト - 怪獣チャンネル

今日から君も、怪獣のプロだ――。
夕方の6時過ぎ、いつも12チャンを点けると、ザラブ星人に似た声のオジさんがそう語りかけてきた。
当時、僕はまだ4歳である。素直な子供である。だから確信した、俺は怪獣のプロなのだ。生ける怪獣コンピューターなのだ。
あれから二十余年、僕は怪獣のことを書いたり喋ったりして暮らしている。まさしく怪獣のプロだ。
君も『怪獣チャンネル』を聴いて、怪獣のプロになろう!


#001「ゴジラ(ゴジラシリーズ)」f:id:gigan_yamazaki:20190130013052j:plain
#038「モチロン(ウルトラマンタロウ)」f:id:gigan_yamazaki:20190130013052j:plain
#071「タイラント(ウルトラマンタロウ)」f:id:gigan_yamazaki:20190130013052j:plain
#086「ミラクル星人(ウルトラマンタロウ)」f:id:gigan_yamazaki:20190130013052j:plain
#092「ドラコ(ウルトラマン)」
#093「ダイビングビートル(装甲騎兵ボトムズ)」

メディア芸術カレントコンテンツ
世界に息づく怪獣王(ゴジラ)の遺伝子 第1回「What is KAIJU?」
世界に息づく怪獣王(ゴジラ)の遺伝子 第2回「海を渡った怪獣たち」
世界に息づく怪獣王(ゴジラ)の遺伝子 第3回「アメリカとゴジラ」
世界に息づく怪獣王(ゴジラ)の遺伝子 第4回「KAIJU総進撃」

ニュータイプ 2019年9月号

ニュータイプ 2019年9月号

Marvel Monsters (2019) #1 (English Edition)

Marvel Monsters (2019) #1 (English Edition)

2019年08月17日(土)
ドローンスクールお台場校
怪獣とドローンで遊ぼう!

 START 13:00
 当日 ¥1,000
 会場 お台場ヴィーナスフォート


皆さんは東京中野にひっそり佇む怪獣製作所をご存知ですか❓🤔
特撮ライターであるガイガン山崎さんをはじめとする
特撮好きが集まった"我が家工房"から
バラモンキングとウイップ星人がやってきます!
2m越えでスーパーリアルな怪獣です!が、とってもキュート🤙🤙
インスタ映えもバッチリですので
この機会にぜひ怪獣と一緒にドローンで遊びましょう🍑🍑🍑
お子様向けと言いつつ、大人の皆様も大丈夫ですよ!


2019年08月28日(水)
納涼!ジョン・カーペンター祭り‼︎

 START 19:00
 当日 ¥1,500
 ※予約はwebにて。
 会場 シアターバッカス


シアターバッカス×ミカタ・エンタテインメント≒Mシネマ!
『「情報として知っている」から「劇場で観て、聞いて、考えた」』をコンセプトに、古今の名作、隠れた傑作をチョイスし、クリエイター、オーディエンスの垣根なく、トーク&ディスカッションを楽しむ「Mシネマ」!
お試し&お楽しみの第0弾として、鬼才ジョン・カーペンターが登場。夏の夜、ナイト&レイト枠で、傑作SFアクション「ゼイリブ」と、幻のデビュー作「ダーク・スター」をお贈りします。
毎回、バッカス支配人:丸山大悟 、トークゲストをナビケーターとして、トークセッションの時間をご用意しています。カーペンターを話のネタに、一家言のある方、この際だから聞いておきたいことのある方、セッションへご参加ください。クールに鑑賞されたい方も、暑く語りたい方も、創作の糧にしたい方も、シアターバッカスへ集合!


【出演】
28日(水)ガイガン山崎(ライター/怪獣博士)
29日(木)鷲巣義明(映画文筆家/ジョン・カーペンター研究家)
30日(金)シマザキリノ(映画ライター)
31日(土)じんのひろあき(脚本家/映画監督)
スペシャルゲストも登壇予定!

2019年08月31日(土)
暴力漫画社会実装

 START 19:00
 当日 ¥3,000
 会場 CROSSOVER


アメコミ、日本漫画問わず「暴力」をテーマにトークショー開催!


アメコミに限らず和製漫画の「暴力」にフィーチャー!


夏の夜にバイオレンスな漫画達についてどこよりも濃く語ります!
初めて当店にするお客様も遠慮なくご参加ください。


永井豪
石川賢
桜多吾作


そして‥風忍


日本を代表するダイナミックな作家の傑作暴力漫画で、バイオレンスな漫画を社会に実装したい!
そんな強い想いを受けて、このトークをするなら最強の2人を、ゲストにお呼びしております!


【出演】
ガイガン山崎(暴力系エンタメ専門ライター)
ふりーく北波(ビバ!ダイナミック主宰)

カブちゃん日記(その7)

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カブトムシに限らず、飼育の醍醐味というものは、図鑑でカタログ的に見ているだけでは分からなかったことを知れる点にあるような気がする。コーカサスなんて、これまでただカッコいい、とにかく強いくらいのことしか知らなかったけど、ヤマトカブトと同じように地面を潜るのが好きだったり、ケース外の人間に対して威嚇し続けるほど好戦的だったりと、毎日のように発見がある。どうやら彼氏、“アジアの暴君”と呼ばれるほど気性の荒い種らしく、メスと一緒に飼うと当たり前のようにバラバラにしてしまったりするとか。

確かに見れば見るほど、全身が武器のようになっている。巨大な胸角と頭角はもちろん、やたらと前脚も長いし、パッと見では死角っぽい背中だって、前翅の付け根部分(前胸背板後縁)が鋭くなっていて、指先を挟まれたら肉ごと持っていかれそうだ。普通のカブトムシだったら頭角を、クワガタだったら前胸のあたりを持てばいいんだが、こいつの場合はどこを持てばいいのか分からない。結局、男好きするルックスってのは、攻撃性に由来する部分が大きいのだろう。シェルターや止まり木を蹴散らし、自ら築いた牙城から顔を覗かせて休息している様は、ほとんど怪獣である。やったーカッコイイ――――

カブちゃん日記(その6)

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コーカサスオオカブト、降臨! やー、買ってしまった。ついに飼ってしまった。もうすぐ夏も終わろうかというのに、我慢の限界が来てしまった。カブふみは可愛いけれど、どこまでいっても飼い主は床山皇帝(@Kaisel_Kaiser)であり、こっちは宿を貸してやってるだけに過ぎない。やっぱり自分でも飼いたくなってしまったのだ。で、当初はオオクワガタかノコギリクワガタあたりを飼おうかと思っていたんだが、いざ昆虫ショップで目の当たりにすると、どうも平べったくて頼りない。そりゃそうだ、クワガタなんだから。いつの間にか、カブふみのボリューミーなシルエットに慣れてしまっていたらしい。

結局、自分もカブトムシに落ち着いた。クワガタの大アゴにも通ずる3本の胸角が魅力のコーカサスオオカブトだ。幼少期からの憧れ、外国産カブトムシである。当時はとても手が出なかったが、もう大人ですからね。しかもラストサマーセールで、全品最大50%引きの大チャンス! 一瞬、脳内の本郷猛が、黒板に“生命”とか書き出したりもしたけれど、カゴ付きで2000円は安すぎた。後ろ脚の跗節が欠けてるせいで、さらなる値引きがなされていたのだ。もちろん、あと1000円くらい上乗せすれば、ちゃんと五体満足なコーカサスも買えたんだが、こいつが一番美しいフォルムをしていて、もう完全に一目惚れ。ここまで個体差があるとは、図鑑を見てるだけでは分からないことがいっぱいだなあ。

カブちゃん日記(その5)

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メスカブちゃんが逝ってしまった。カブトムシのメスは、死ぬまで卵を産み続けるとは聞いていたものの、本当に産むだけ産んでコロッと息絶えるとは……。『オタク大賞』ディレクターの野田真外さんは、まだ子供が小さかったときにカブトムシをつがいで飼ったことがあるらしく、「衣装ケースなんかで産ませたら、尋常じゃない数が孵るよ。虫カゴとかにしておいたほうがいい」と脅してきたんだけど、そんなことを言われても後の祭り。まあ、確かに潜っていた期間から逆算すると、単純計算でも30匹以上のカブトムシが誕生することになる。我が名はカブちゃん二世部隊。我々は大勢であるがゆえに――。

大怪獣お台場に現わる

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お台場ヴィーナスフォートで、株式会社ハミングバードが運営するドローンスクールにお呼ばれしてきた。ずっとやりたかった、子供向けイベントへの出張だ。どうもスクールのインストラクターさんが、先日の『大怪獣ショー with ザ・リーサルウェポンズ』に来てくれており、うちの怪獣に可能性を感じてくれたらしい。ショッピングモールであるヴィーナスフォートは、国籍問わずファミリー層が多い施設ということもあって、老若男女問わず様々な反応を見ることができるだろうという話も非常に魅力的だった。さして怪獣の興味のない人々が、どんなふうな目を向けてくるのか、そこは非常に気になるところだ。


ちなみにくだんのインストラクターさんは女性だったんだが、彼女に言わせると、バラモンキングもウイップ星人もギロチングキングも……果てはジョルジュ星雲人でさえ、“かわいい”らしい。我々の怪獣は、どちらかというと愛嬌のないほうだ。ジョルジュ星雲人に至っては、海外のB級映画に出てくるようなクリーチャーヘッドに、無理くり怪獣っぽいボディを充てがったものだから、かなり気持ち悪い顔をしているはずなのに。常々思っていることだが、日本の女性のかわいいに対するレンジは、男のそれよりも幅広い。そして、そのお蔭でこんな仕事が舞い込んできたわけで、まさに「かわいいは、正義!」。


で、今回持ち込んだ怪獣は、バラモンキングとウイップ星人。前者はドローンの試運転スペースに飾り、後者には床山皇帝(@Kaisel_Kaiser)が入って、サンドイッチマンとして客の呼び込みをするというプランだった。結果は、半分成功、半分失敗。確かに怪獣は目立つ。次から次に人が集まってきて、記念写真をねだられた。外人にも子供にもかまってもらい、ウイップ星人もゴキゲンであったのことよ。しかし、そこからドローンスクールへの集客に繋がらない。イベントの趣旨としては、カメラを搭載したドローンを操って、いろんな角度からバラモンキングを撮影したり、一緒に遊んだりするというものだったが、ただ写真だけなら店頭でウイップ星人と撮れてしまうのだ。難しいなあ、怪獣業!

ウイップ星人製作記(その9)

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極めて短期間で完成を見るものの、イベントや撮影のたびに修正ポイントが浮かび上がってくるカイゼル・ベム。*1 ポジティブな我々は、それを“伸びしろ”と呼んでいるが、ウイップ星人もまた伸びしろの大きい着ぐるみだ。先月の中澤さんのPV撮影にて、プロのスタントマンに初めて入ってもらったんだが、これがまあ動く動く。そんなに動けたのか、お前! と、創造主である床山皇帝(@Kaisel_Kaiser)もビックリしたくらいだ。しかし着ぐるみ自体は、けっこう無理を強いられたらしい。これまでのダメージも相まって、股がビリビリに裂けてしまったのだ。そこで今度の修繕では、太もも周りをウレタンよりも丈夫な天竺木綿に替えてみた。さらに股間の岩石を増設して、ダメージの目立たないフンドシスタイルに。これでもう完璧……と言いたいところだが、今後も出動のたびに修正すべき点が見つかることだろう。なんたってウチの怪獣には伸びしろがありますからね。

*1:皆さんお忘れでしょうが、我が家工房生まれの怪獣たちの総称です。