大怪獣まんだら

GIGAN YAMAZAKI & WAGAYA FACTORY's blog

クワちゃん日記(その2)

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昆虫飼育の醍醐味は、ただ図鑑の写真を眺めているだけでは分からないことの“発見”にある。もちろん、学術的な意味における発見ではなく、クワガタはカブトムシほどゼリーを食べないとか、それぞれ排泄物を飛ばす方向が違うとか、そんな些細な事柄だ。また、そういった知見を得たうえで図鑑を読み返すと、さらなる気付きがあったりする。

結局、怪獣と違って、昆虫に関しては知らないことだらけなのだ。だから、ごく当たり前のことが抜け落ちてたり、うっかり思い込みをしていることもある。そのひとつが、クワガタの越冬についてだ。ひと夏の命であるカブトムシと違い、クワガタは半年から数年生きる。しかしセアカフタマタクワガタは、冬を越すことができない種だった!*1

そんなことは露知らず、地中でひっくり返っているメスクワを見て、冬眠モードに入ったんだと勘違い。脚がヒクついているのも、生きてる証拠だと思ってたんだが、何のことはない。瀕死の状態だったのである。そして自分の勘違いに気付いたときには、哀れメスクワは昇天していた……。今になって考えてみると、デカくてカッコいいオスのマタふみと違って、メスクワには手間を掛けてやれなかった気がする。うーむ、後悔先立たずだ。

*1:ちなみにグワガンダになったクワガタは、画面を見る限りではヒラタクワガタっぽいので、問題なく冬を越すことができるだろう。ただし、きちんと休眠状態で越冬させようと思ったら、むしろ暖房の効いてない寒い場所に置いておく必要がある。思うにグワガンダは、クワガタの死体ではなく、死んだと誤解された休眠中のクワガタが、一時的に怪獣化させられたものだったのだ。

クワちゃん日記(その1)

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長年連れ添っていたペットが逝くと、どうしても彼らのいない生活に物足りなさを感じてしまい、大して間も置かずに新しい犬猫を飼ってしまうなんて話をよく聞きますが、たった数ヶ月でも喪失感は大きい。結局、昆虫ゼリーも余っているしなあなどと言い訳しつつ、新たな昆虫を買ってきてしまった。はるかスマトラ島よりいらっしゃった、パリーフタマタクワガタ(セアカフタマタクワガタ)のペアである。名付けるならば、マタふみ、あるいはパリふみだろうか。なんか、バリはん=バリアフリーマンみたいだな。

ニジイロクワガタやオウゴンオニクワガタにも惹かれるものがあったけど、最終的にはアントラーのように歪曲した大アゴの美しさが決め手となった。ちなみに今回も、オータムセールで3000円を切っていたぞ。せ、生命……。しかしクワガタを飼うのは、小学校低学年のときのミヤマクワガタのペア以来なんだが、妙にキレイ好きで前脚を掃除しまくってたり、排泄物を壁面ではなく天井に向かって飛ばしたりと、コーカブとの違いがいちいち興味深い。今後はカブトとクワガタを交互に飼うのも面白いかもしれんね。まあ、とりあえずは越冬だ、越冬。がんばれクワガタ越冬隊! がんばれクワガタ越冬隊!!

ジョルジュ上司製作記(その5)

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ジョルジュ上司、完成しました。右手に構えた謎の棒は、床山皇帝(@Kaisel_Kaiser)が拾ってきた伸縮式アンテナとメタルラックの支柱を組み合わせて、自分が適当に塗っただけのものだが、意外といい感じの小道具になった気がする。とりあえず、ボスっぽい。
さて、かつては月イチペースで着ぐるみを仕上げていた我が家工房だが、ジョルジュ上司の頭部には1ヶ月以上掛けている。別に作業スピードは遅くなっていない。むしろ早くなっているくらいだろう。では、どういうことなのかというと、この1年間における様々なイベント出演を経て、どういった部分に注力すれば壊れにくいのか、また動きやすいのかが分かってきたことが大きい。結局、バラモンキングとウイップ星人は、未だに改修に次ぐ改修を繰り返しており、近作ではそういった作業を先回りしてやっているため、以前よりも時間が掛かっているというワケだ。まあ、これでギロチングキングやジョルジュ上司まで改修の連続だったら笑っちゃうけど、それも含めて試行錯誤だ。いくぜ、次回作!

カブちゃん日記(その13)

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“アジアの暴君”、故郷のジャワ島より遠く離れた中野の地で果てる――。これまで何度か動きが鈍くなりつつも、そのたびにリポビタンDの一滴で完全復活を遂げてきたため、下手したら種としての限界を超えて、越冬してしまうのではないかと思わせてくれたコーカサスオオカブふみ。この日も、例によって蓋のジョイントに前脚を差し込み、飼育ケースからの脱走を試みていたので安心しきっていたんだが、何の前触れもなくコテンと逝ってしまった。まだ信じられない、まるで電池が切れたかのような死に方じゃないか。

まあ、あんなに頑丈だった前脚の爪が取れかかったりはしていたし、なんだかんだで弱ってきていたのかもしれん。ただ、どの本にも取れやすい、取れやすいと書かれていた跗節が、ウチに来てからは1本も欠けなかったことを考えると、それなりにきちんと飼育してやることができたんじゃないかしら。窮屈だったろうが、少なくともジャワ島で暮らすよりは長生きできたに違いない。さらばコーカブ、さらばカブふみ。そしてメスカブちゃん1号&2号、カマふみ、ついでにアブふみよ。お前らのお陰で楽しい夏だったぜ。

10月のお仕事

ガイガン山崎+齋藤貴義 怪獣プロジェクト - 怪獣チャンネル

今日から君も、怪獣のプロだ――。
夕方の6時過ぎ、いつも12チャンを点けると、ザラブ星人に似た声のオジさんがそう語りかけてきた。
当時、僕はまだ4歳である。素直な子供である。だから確信した、俺は怪獣のプロなのだ。生ける怪獣コンピューターなのだ。
あれから二十余年、僕は怪獣のことを書いたり喋ったりして暮らしている。まさしく怪獣のプロだ。
君も『怪獣チャンネル』を聴いて、怪獣のプロになろう!


#001「ゴジラ(ゴジラシリーズ)」f:id:gigan_yamazaki:20190130013052j:plain
#038「モチロン(ウルトラマンタロウ)」f:id:gigan_yamazaki:20190130013052j:plain
#071「タイラント(ウルトラマンタロウ)」f:id:gigan_yamazaki:20190130013052j:plain
#086「ミラクル星人(ウルトラマンタロウ)」f:id:gigan_yamazaki:20190130013052j:plain
#094「ジョーカー(バットマン)」f:id:gigan_yamazaki:20190130013055j:plain
#095「バラゴン(フランケンシュタイン対地底怪獣)」f:id:gigan_yamazaki:20190130013055j:plain
#096「キャプテン・アメリカ(キャプテン・アメリカ)」f:id:gigan_yamazaki:20190130013055j:plain

メディア芸術カレントコンテンツ
世界に息づく怪獣王(ゴジラ)の遺伝子 第1回「What is KAIJU?」
世界に息づく怪獣王(ゴジラ)の遺伝子 第2回「海を渡った怪獣たち」
世界に息づく怪獣王(ゴジラ)の遺伝子 第3回「アメリカとゴジラ」
世界に息づく怪獣王(ゴジラ)の遺伝子 第4回「KAIJU総進撃」

ニュータイプ 2019年11月号

ニュータイプ 2019年11月号





ジョルジュ上司製作記(その4)

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なんとなくギロチングキングと印象が被るような気がしなくはないけれど、ジョルジュ上司のツノを増設。まあ、このくらいは作風の範疇だろう。とりあえず形はできてきたので、そろそろ“センセイ”ことぱしみ(@nicesharp)くんの出番だ。特にこいつはオモチャっぽい配色なので、ドライブラシやシャドーの入れ方次第で大きく印象が変わるはず。

ちなみに正式名称は、 悪辣宇宙人ジョルジュ星雲人マウマウ。基本的にはジョルジュ上司で通すつもりだが、当代風に個人名も付けてみた。由来は、ツノゼミ警察として知られる昆虫学者の丸山宗利さんのニックネームである“まう山”……というか、『夏休み子ども科学電話相談』で彼が答えた名質問「ダンゴムシは何故、まうまうタイプとまうまわないタイプがあるんですか?」から拝借しました。

ジョルジュ上司製作記(その3)

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ツノが固定できたので、とりあえずボディと仮合わせしてみた。あれ? 意外といいんじゃいの? むしろクリーチャー然とした従来のジョルジュヘッドよりも相性がいいかもしれない。それに色を塗った段階では、まだまだセミ人間っぽさを払拭できてない感じがしたものだけれど、このマッシブなボディのお陰で、かなり別物になってきた気もする。ただ、ちょっと後ろのボリュームが足りてない感じなので、ツノは延長しようと思います。