大怪獣まんだら

GIGAN YAMAZAKI & WAGAYA FACTORY's blog

裏町裏通り名画館


『フォースの覚醒』にピンと来てない人の話を聞いていて、ハッと気付かされたことなんだけど、世の中には『スター・ウォーズ』をアクション映画として捉えている人々が少なからず存在しているようなのだ。いやいや、あれはアドベンチャー映画でしょう。
主人公たちの冒険を描写する過程でスリリングなバトルは登場するけれど、そのディテールや精度を楽しむ類の映画ではない。旧三部作のライトセーバー戦は、もっさりとしているから駄目なのではなく、もっさりしているけどカッコいいが正解……なんじゃないの。


新三部作の、やや段取り臭いがスピーディーな立ち回りが、シリーズの門口を広げた大きな魅力のひとつであることは間違いないものの、だからといって旧三部作で描かれた数々の戦いが色褪せることはないだろう。
たとえば、『帝国の逆襲』における修行を終えていないルークのライトセーバーを片手で軽くいなすダース・ベイダー。個人的見解を述べるならば、このくだりを上回るライトセーバー戦は未だ登場していない。決して高度な殺陣ではないが、逆光に浮かぶ二人のシルエットも相まって、非常に印象的な一騎打ちになっており、ベイダーの強大さも余すところなく表現している。ここでは詳細に触れない最新作での未熟者同士の剣戟もまた然り。キャラクター映画の立ち回りとして、文句なしの百点満点の仕上がりです。


そう。世界最高のアドベンチャー映画である『スター・ウォーズ』は、世界最大のキャラクター映画でもある。アクションもストーリーも、メカニックやクリーチャーを含めた無数のキャラクターを立たせるために存在している。だからこそ『スター・ウォーズ』では、あなたの好きなキャラクターも、あなたが嫌いなキャラクターも、あなたが憶えてないキャラクターも、あなたが知らないキャラクターも商品化されているのです。たぶん、「この裏切り者!」でお馴染みのヨサーク(仮)や冒頭で息絶えるタゴサーク(仮)もフィギュアになって、フィンと仲良く並べられる日が来ることでしょう。


えー、あーだこーだと書いてきましたが、要はオモチャを買い集めていれば、映画そのものに対する細かい不満なんか吹っ飛ぶんですわ。オモチャのための映画なんだから、四の五の言わずにオモチャを買いましょう。働かざるもの食うべからず、オモチャを買わざるもの『スター・ウォーズ』の文句垂れるべからず。
で、ファズマちゃんのオモチャ収集はまだまだ続いてるんですけど、新年一発目はレゴ。オモチャの王道、レゴです。いわゆるレゴ的な要素、ブラスターの一部にしか見受けられないけどレゴです。皆さん、レゴ作ってますか?
世の中には、いろんな種類のレゴがあるんですよ。まあ、組み立て式のアクションフィギュアと考えてもらえば間違いはないですかね。先日紹介したグリーヴァス将軍は、まさにこの規格のために生み出されたようなキャラクターでしたが、ファズマちゃんは純然たるヒューマノイドなので、確かにちょっと無理がある。ただ、ここまでグリグリ動くファズマちゃんもないですし、あなたがファズマーであれば買っておいて損はないんじゃないですか。レゴに限らず、すべて買っておいて損はないんじゃないですか。気に食わなければ、ゴミ箱に叩きこめばよろしい。ファズマちゃんは捨ててナンボですから。


レゴ スター・ウォーズ 75118 キャプテン・ファズマ/LEGO