大怪獣まんだら

GIGAN YAMAZAKI & WAGAYA FACTORY's blog

I Am the Law!


ABCウォーロボットは、映画『ジャッジ・ドレッド』で大暴れするヴィラン側の戦闘ロボットだ。50年前の大戦に用いられた骨董品という設定で、その錆びついた無骨なボディに惹かれる者は数知れない。主な立体物としては、マテルのMEGA HERO(3インチほどのミニアクションフィギュアシリーズ)とハルシオンから出ていた1/9スケールのソフビキットがあり、写真は後者を輸入販売していた今は亡きツクダホビーの逸品。他にもジャッジ・ドレッドやミーンマシーン・エンジェルのキットがあった。
なお、ミーンマシーンは原作コミックでも活躍するキャラクターだが、ABCロボットは『ジャッジ・ドレッド』と同じく、イギリスのコミック誌『2000A.D.』の看板タイトルである『ABC Warriors』に登場するハマースタインを出典元としている。このABCとは、「Atomic, Bacteria and Chemical」の略称。つまり核兵器、細菌兵器、化学兵器が跋扈する戦場でも耐えうるように設計されたマシーンということだ。実際、男の六法全書ことシルヴェスター・スタローンも、こいつには手も足も出なかった。


で、スタローン版『ジャッジ・ドレッド』といえば、「ドレッドがヘルメットを外すからダメ!」という定番文句がある。確かにスーパーヒーロー映画なのに、スライは素顔を見せ過ぎな気がしないでもない。原作コミックの世界観を尊重しつつ、スタローン映画としても成立させるための“ジャッジの資格を剥奪されてしまう”というシチュエーションはアイデア賞ものだが、防弾アーマーまで脱ぎ捨てるくだりは、もうちょっと巧い処理ができなかったのかなとも思う。ただ、鬼の首を取ったようにあげつらうほどのことか?
さらに付け加えると、原作コミックのドレッドにしても、別にヘルメットを脱がないわけではない。影で潰されたり、死角に入っていたり、読者に素顔が分からないようにされているだけなのだ。「素顔を見せるからダメ!」ならまだしも、ただ単に「ヘルメットを外すからダメ!」は知ったかぶりのぶりちゃんの発言である可能性が高い。とりあえずスタローン映画を貶せばいいと思ってたら大間違いだからな! ちなみに同僚曰く、ドレッドの素顔は“ゴツゴツした老け顔”だそうです。なんだ、スタローンならピッタリじゃん!


ABC WAR ROBOT/ツクダホビー(HALCYON)

2000 AD Judge Death/threeA