大怪獣まんだら

GIGAN YAMAZAKI & WAGAYA FACTORY's blog

世界人類が平和でありますように


狂い咲きサンダーロード』のオリジナルネガ・リマスター版Blu-rayが発売された。しみじみとフィルムの質感っていいよなあと思わせてくれる丁寧なリマスターで大満足。
Blu-rayの登場によって、大好きな映画をそのまま所有するという感覚が、ビデオやDVDの時代よりも強まった気がする。分かる?


まあ、この映画について今更あーだこーだと語る必要性は感じられないけど、自分にとっては母校の大先輩が撮った自主制作映画……それも大学の卒業制作だったということで、どこか畏怖の念すら混じった強い思い入れを抱いている。
かつて日藝の映画学科の入学試験を受けたときも、どんな作品を撮りたいのかという質問に対して「もちろん、『狂い咲きサンダーロード』みたいな映画です!」などと無謀過ぎる展望を語ったくらいなんだが、面接官には「あぁ、石井くんねぇ……」と苦笑されてしまった。もしかしたら、石井聰互の同期か先輩だったのかもしれない。
しかし当時の自分は尖っていたというか、いろいろ勘違いしてる少年だったので、(自分の映画も撮らずにガキの相手して日銭を稼いでるようなヤツが、偉そうに“石井くん”呼ばわりしてんじゃねぇよ! 百姓!! )という内に秘めたる想いを思いっ切り顔に出してしまった。当然、映画学科は落ちました。分かる?


その後、滑り止めで受けていた文芸学科に入り、『サンダーロード』の関係者も大勢在籍していたという映画サークルにて、実際に“『狂い咲きサンダーロード』みたいな映画”を撮ることになるんだが、その“みたい”がどこに掛かっていたかというと、暴走族でも撮影規模でも迸る狂気でもなく、黒いバトルスーツで暴れ回るところだったというのが、どうしようもなく俺だね。分かる?