大怪獣まんだら

GIGAN YAMAZAKI & WAGAYA FACTORY's blog

誰も知らない知られちゃいけない


六本木ヒルズ東京シティビューで開催中の『大都市に迫る空想脅威展』に行ってきた。
映画やドラマで人々の平和を脅かしてきた怪獣・怪人=「空想脅威」と都市との関係を振り返るという趣旨の企画で、縮尺1/1000の都市模型と平成ガメラシリーズに使用された造形物の数々が見どころとなっている。しかも、そのすべてが写真撮影可! あまりにも巨大すぎるため、滅多に調布の角川大映スタジオから持ち出されることのないイリスを、真っ正面からシャッターに収められる数少ないチャンスだぞ。
一応、自分もキュレーターというかアドバイザーというか、とにかくスペシャルサンクス的な立場で関わっているんだけど、ライター業のほうが忙しくて内覧会にも顔が出せず、なんだかんだで開催から1ヶ月も経ってからの来場となってしまった。ちなみに来週の日曜が最終日。夜の10時までやっているので、わりと平日でも寄りやすいかと。


具体的にどんな仕事をしたのかというと、広大な都市模型のバックに魔王ダンテと悪魔王ゼノンが投影されているフロアを担当していて、「空想脅威のオリジン -永井豪と悪魔の世界-」というクソ長いテキストも寄稿している。ガメラウルトラ怪獣と来て、なんで最後に永井豪なんだ!?と唐突に思われたお客さんもいらっしゃったかもしれない。何のことはない、このダイナミックバカ一代が関わっていたのである。
で、当初は自分も「空想脅威年表」などの執筆者のひとりとして呼ばれていたんだが、歴代の怪獣や悪の組織を振り返るのであれば、怪獣映画と変身ヒーロー番組だけでなく、70年代のロボットアニメ……つまりDr.ヘル一味や恐竜帝国などにも触れたほうが、より正確で立体的な年表になるのではと提案したところ、メディア企画部部長の矢部俊男さんと豪ちゃん先生の話題で盛り上がり、そこから一気に話が膨らんでしまった。


しかし今回の企画でいうところの空想脅威、すなわちフィクションにおける都市破壊のオリジンを「聖書」に求めるのであれば、『デビルマン』とイリス、そして兵隊レギオンで締めるという流れは非常に美しいといえなくもない。そして『魔王ダンテ』が、怪獣映画と聖書と『デビルマン』を繋げる橋渡しとして機能するワケだ。
まあ、そんな構造を丁寧に丁寧に解説したものが、思わず書いた本人ですら読まずにスルーしたくなった長文「空想脅威のオリジン」なのです。なんとなくイベント全体を総括する雰囲気を出すため、『デビルマン』と『魔王ダンテ』だけではなく、ウルトラシリーズ平成ガメラ押井守などにも触れつつ、ほとんど三題噺のノリで書きまくってますので、興味と時間のある方は読んでやってくだちい。


DEVILMAN -MORE THAN DEMON- DANTE/フューチャーモデルズ

DEVILMAN -MORE THAN DEMON- ZENON/フューチャーモデルズ