大怪獣まんだら

GIGAN YAMAZAKI & WAGAYA FACTORY's blog

クジラを喰ってるようなのはOK!


こないだのスーフェスで買ったミニソフビをかんたんリペイントしてみた。例によって口内と歯、爪に部分塗装を施したのち、Mr.ウェザリングカラーでスミ入れしたのみだが、食玩ながらモールド自体はしっかり彫り込まれていたので見違えるほど男前になったんじゃなかろうか。これまた例によって比較画像は用意していないので、大元が気になった方はググるなりヤフるなりしていただきたい。日本の怪獣には見られない、死ぬほど立派な顎がカッコいいぜ! もう少し下半身がドッシリしてれば、もう言うことないね。
ちなみに厳密な話をすると、これはエメゴジではなくジラのソフビなんだが、未だに彼は“マグロを喰ってるようなの”呼ばわりされていて不憫不憫だ。別に自分で喰うためにマグロを捕ってたワケではないし、日本のゴジラだってクジラが大好物だった。クジラがよくて、マグロが駄目という理屈はなかろう。そもそもあのギャグの肝は「えっ、ツッコミ入れるのそこ!?」という意外性にあったように思う。たとえば、「やっぱりミサイルにやられるようなのは駄目だな!」だったら、ここまで印象に残らなかったのではないか。


まあ、完全なる余談になってしまうけど、実はミサイルにやられたことにしたって、そんなに問題ではない気はする。ラドン然り、バラン然り、ミサイルや爆薬で倒された怪獣は少なくない。怪獣王なんだからという気持ちも分からなくはないが、昭和のゴジラは高圧電流や極低温を苦手としていたので、少なくとも自分としては別格に強くなければいけないという感覚はない。魚雷2発に対艦ミサイル12発、怪獣に致命傷を与えるには充分な攻撃でしょう。普通は死ぬ。おそらく直近の平成VSシリーズで、マグマの中でも活動できるという異様な強さを発揮していたため、余計に貧弱に見えてしまったのだろう。
じゃあ、何の問題もないのかといえば、やっぱり自分にも不満はあって、最後のトドメにしてはあっさりに過ぎる。たぶん、エメゴジの最期に消化不良を感じた怪獣ファンも、巨大レギオンの干渉波クローを重MATで粉砕するくだりには燃えたんじゃないかと思う。要は描き方次第なんだよね。変な話、いつものエメやんだったら、もっとクドく演出していたに違いない。エメやんはエメやんなりに、日本の怪獣映画らしい侘び寂びみたいなものを意識していたのだ。なんだかんだで、電飾をキューッと絞るように目の光を失っていく断末魔にはグッとくる。少なからずモヤモヤを覚えつつつ、最後の最後で「けっこう分かってるじゃん、ドイツ人!」と偉そうに感心したガイガン山崎(当時14歳)であった。


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