ユニバーサルモンスターズでは、メタルーナ・ミュータントとギルマンが好きだ。どちらもミリセント・パトリックによるデザインで、後世への影響は計り知れない。特に新たな半魚人を創造する際、ギルマン的意匠の一切を排除して考えることは不可能だろう。あの成田亨のラゴンでさえ、ギルマンの呪縛から解き放たれているとは言い難い。
で、ラゴンといえば、ギルマンには「半魚人ラーゴン」という別名が存在する。今や正式名称であるギルマン(Gill-man)が浸透しきっているが、60年代から70年代にかけてはラーゴンと書かれることが少なくなかった。ラゴンとも似ており、勝手に日本側で名付けたに違いない。しかし何が由来なんだろうか……なんて気にしたことはなかった。
怪獣の総数が限られていた時代の怪獣少年ならいざしらず、1984年生まれの自分が50年代のモンスターの和名について想いを馳せることなんて滅多にない。滅多にないのだが、こないだふと考えた。そして気付いた。これ、原題の『Creature from the Black Lagoon』のラグーンをローマ字読みしただけじゃん! おそらく第一次怪獣ブームを体験した古株マニアからしてみたら、今更&当たり前過ぎる発見とも言えない発見であった。
ユニバーサルモンスターズフィギュアコレクション 半魚人 / やのまん