絶賛! 酷評! 『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』! ってなもんで、昨年末から「どうでした、今度の新作?」と訊かれまくってるわけですが、可もある不可もあり……つまりいつもの『スター・ウォーズ』である。昔から反乱同盟軍は行き当たりばったりだったし、帝国の親玉は見掛け倒しだったし、フォースは便利すぎる能力だった。*1
とにかく意表を突くことが目的になっていて、話運びが不自然に過ぎるという意見に異を唱えるつもりはないが、ストーリーが不自然なのは今に始まったことではない。自分としては、これまで観たことのない画が何カットもあり、ルークのへっぴり腰に郷愁も誘われたので、特撮映画としても『スター・ウォーズ』の新作としても得るものはあったよ。
さて。「すべてのジャンルはマニアが潰す」という言葉があるけれど、実際に騒ぎ立てるのはマニアではなく、半可通(にわか)の輩ではないだろうか。アニメ、小説、コミック、ゲーム、そしてオモチャ……フォースがそうであるように、『スター・ウォーズ』も万物に宿っている。新作映画にしても無限に広がっていくサーガの一部分でしかない。
すなわち最新作に怒ったり喜んだりしてるうちは、まだまだ若きスカイウォーカーということなのじゃ。しかしまあ、あのアクバー提督のあっけない死に様にはビックリしたね。こう、ディズニー仕切りになってからクリーチャー周りへの愛がなさすぎる気がしてならない。『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』ですら、あのギャレス・エドワーズが監督しているにも関わらず、タコ(ボー・ガレット)の扱いが雑だった。あれは基地を壊されたときに逃げて大暴れしないとウソだろう。結果、なんだかんだで怪獣がいっぱい出てきた新三部作の評価が、相対的に上がってきた今日この頃なのであった。