なつかしい歌が聴こえる

ドラクエ話は続く。今回、モンスター周りで少し話題になったことといえば、ホロゴーストの名称変更の件が挙げられると思う。その理由は明らかにされていないが、ナチスによるホロコーストを彷彿させる名前だったからというのが大方の見解だ。おそらくホロゴーストとは、Holographic ghostを意味するネーミングで、当時のスタッフがホロコーストを意識して名付けたものかどうかは確認のしようがない。まあ、ドラクエのネーミング傾向から考えると、なんとなく語感がよくてそうしただけのような気がしなくもないが、どうしてそれがしっくり来るのかといえば、誰もが学生時代にナチスの所業を習っていて既知の響きだったからだろう。また、英語圏に生きる人々が、Hologhostという綴りを見て、Holocaustのもじりと直感するかどうかは分からないものの、2005年発売の『Dragon Quest VIII: Journey of the Cursed King』以降、海外ではSilhouetteという名前で登場するようになっているのは確かな話らしい。日本においては、HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』の発売に先駆けて、まず10月23日に大型アップデートが配信された『ドラゴンクエストX』、そして『ドラゴンクエストウォーク』も10月25日のアップデート*1 で、ホロゴーストはシルエトに変更された。シルエトよりもシルエットのほうがドラクエっぽい気がするが、もう変わっちまったもんは仕方がないか……。急に赤くなったり、思い出したように緑に戻ったり、前から扱いの適当なモンスターではあったしね。
ちなみに、この手の名称変更は珍しいことではなく、過去にもさつじんきがごろつきに修正されたことがあった。ただし、HD-2D版をはじめ、初出タイトルである『ドラクエIII』のリメイク作では、さつじんきのままになっている。正直、こいつに関しては気にしすぎというか、どういう基準でNGになったのか釈然としないものがあるな。今回、ゴールドマンがおうごんまじんにされたことも同様だ。確かにゴールドマンといえば、ゴーレムの色替えパターンのほうがポピュラーだし、この系統はようがんまじん、ひょうがまじん、あんこくまじんと魔人で統一される傾向にあったし、おうごんまじんのほうが自然っちゃあ自然ではある。しかし、そういった違和感もキャラクター性の一部だと思うので、個人的には受け入れがたい*2。また、2022年からダークホビットもダークポックルに変更されていることをご存知か。こちらも理由は伏せられているが、ホビットがJ・R・R・トールキンの創作物だからだろうという見方が支配的だ。実際、D&Dシリーズはトールキン財団の抗議を受けて、ホビットに代わりハーフリングを創造している。ドラクエも、昔からホビットをよく出してたんだが、最近はそれをドワーフに差し替えるのが通例*3 になっており、今回はオルテガの従者やノルドがドワーフになっていた。もっともノルドに関しては、以前からドワーフの間違いじゃないかと言われてたし、従者は従者で兜を鍛え直すエピソードが追加されたことで違和感も最小限に留められていたように思う。ほら、モンスター以外のことでは、途端に物分かりがよくなるんだよボカァ。(所要時間14分)
*1:『星のドラゴンクエスト』と『ドラゴンクエストタクト』では、現在に至るまでホロゴーストのままだったりする。いずれもサービス終了には至っておらず、頻繁にアップデートもされているため、どうして修正されないのか分からない。
*2:ウルトラマンジャック然り、オプティマスプライム然り、この手のネーミング変更は、初出から時間が経てば経つほど大きな反発を生むものだ。個人的には5、6年以内が限度だと思う。
*3:ドラクエの原点であるウィザードリィシリーズには、何故か当たり前のようにホビットが出てくるので、それに倣ったのかもしれない。ただ、(『ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅』で)ドワーフ村に改められたロザリーヒルには、流石に違和感を覚えたなあ。