大怪獣まんだら

GIGAN YAMAZAKI & WAGAYA FACTORY's blog

『我が家ファイト』撮影記 Vol.1

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流石のガイガン山崎も……って書くほど流石でもないんですが、とにかく流石のガイガン山崎もくたびれた。『我が家ファイト』撮影のため、2泊3日という小旅行である。メンバーは言い出しっぺの自分と床山皇帝(@Kaisel_Kaiser)に加えて、カメラマンのメラーノ(@samuhara)くん、助監督の清洲昇吾(@KossetsuJiru)くん、車輌の宮下つむじ(@tsumujipiano)さん、そしてスーツアクター募集に手を上げてくれた阿部悠平(@Heyyuu_bea)さん、村正(@winspector001)さんの計7人。最低限まで絞りに絞ったとはいえ、ズブの素人が取りまとめるには過ぎた人数だ。ただまあ、基本的には旧知の仲が揃った格好だから、それなりにチームワークを発揮できていたんじゃないかと思う。

 

まずメラーノくんは、日藝時代の後輩で、卒業後も自主映画を撮り続けている人物。自主の現場では、監督自身がカメラを回すことも少なくないものの、そうなると画作りのことでいっぱいっぱいになり、ここぞというときに閃きが降りてこない。で、その閃きの部分を補強してくれる存在が、やはり学生時代からの友人である清洲くんだ。今や『ウルトラマン ニュージェネレーションクロニクル』の演出として大出世を果たした彼だが、今回は行け!シリーズの研究家として来ていただいた。現場は「本当にこれでいいのか?」という不安との戦いなので、メラーノくんの「カッコいい画になりましたよ!」と清洲くんの「う~ん、『ファイト』っぽいねえ!」という言葉には、随分と助けられたもんだ。

 

宮下さんに関しては、数年前に彼主催のトークイベントに呼んでもらったことがあり、その後は共通の知人を介して、何度か挨拶をした程度の関係性だったんだけど、なんと車輌スタッフに立候補してくれた。正直なところ、そんな奇特な人間を見つけるのは難しいだろうと考えていたので、これを僥倖と言わずして何と言うってなもんである。しかも彼氏、2トン車まで運転できるという。まさに怪獣を運搬するために生まれてきたような男じゃないか! 結局、今回はトラックを借りるまでもなく、トヨタ ハイエースで済んだわけだけれど、3体の着ぐるみ、3軒のミニチュア住宅、大・中・小のカポック岩石+αの小道具に、諸々の撮影機材を積んでなお余裕があるハイエースもまた、怪獣を運搬するために生まれてきた車と断言していいだろう。さあ、いざロケ地の茂原へ! (つづく

やっつけろ! バラモンキング

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12月から取り掛かっていたゴジラが、ようやくというか早くもというか、とにかく完成した。マニア製作の着ぐるみといえば、どうにも特定スーツの完全再現に走りがちだが、こいつはメカ逆ゴジっぽくもあり、84ゴジっぽくもあり、ミレゴジっぽくもあり、しかも手足の指が5本ずつあって、アメリカ人が描いたような緑色だから、どのゴジラにも似ていない。我が家工房の仕事としては、正解だろう。もっともこれらの特徴は、先方の指示による部分が多く、むしろ床山皇帝(@Kaisel_Kaiser)にしては、随分と我を殺して“ゴジラらしいゴジラ”を作ったもんだなあと感心しているくらいだ。まあ、よくよく見ると、本来のゴジラには存在しない、謎のヒダヒダが追加されてたりするんだけど……。


で、せっかくだからバラモンキングと2ショットをパチリ。元々、恐獣スパイラーを意識している部分もあったから、正義の怪獣王っぽい面構えのゴジラと並ぶと絵になる。シンプルな怪獣とデコラティブな怪獣が並ぶと、互いに互いを引き立て合うのだ。そう考えてみると、いつかこういうストレートな恐竜タイプを作ってみてもいいかもしれない。いつか、いつかね。しかし今回、改めてゴジラの形状について思考を巡らすこととなったわけだけど、両頬の盛り上がりといい、胸から腹にかけてのニョロリといい、どういう意図で彫刻されたものなのか謎なモールドも少なくない。たぶん、あの爬虫類らしからぬ眉も含めて、これら不思議なパーツがゴジラゴジラ足らしめているのだろう。もうドナドナされていったけど、実に勉強になりました。ありがとう、ゴジラ。さようなら〜。 -終-


【2019年4月25日追記】
先日、こちらの記事で紹介しているゴジラの着ぐるみが、ヤフオク! に流れているとの報告を受けました。これは明らかに『GEMSTONE』の応募規約に反した行為であり、当然のことながら我が家工房は関与しておりません。そのため、出品者様にも厳重抗議をさせていただいた次第です。今後、該当アカウントから如何なる出品があったとしても、我々とは一切関係ございません。その旨ご理解いただけますようお願い申し上げます。

キンガー新年

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あけましておめでとうございます。
当ブログ『大怪獣まんだら』は、去年に引き続き、月・木更新でお届けしていきたいと考えているものの、ひとまず1月中は自主制作映画『我が家ファイト』の準備および撮影で手一杯なので、せいぜい2、3回の更新が限度じゃないかと思われます。悪しからず。

ただ、齋藤貴義さんとのWEBラジオ『怪獣チャンネル』のほうは、ぼちぼち配信されるんじゃないかしら。まあ、そこは齋藤さんのみぞ知る……。お正月恒例の、無料配信もあるでよ。モチロン、タイラントと来て、今年はミラクル星人! いよいよ正月と関係なくなったけど、来年もまたタロウ怪獣について語っていることだろう。グロストとかね。
あっ、そうそう! モチロンといえば、いつぞやの記事でデザイナーは鈴木儀雄かもしれないと書いたけれど、やっぱり島崎堯司でした。お詫びして訂正申し上げます。スマン!


大怪獣シリーズ「モチロン」少年リック限定商品 / エクスプラス

12月のお仕事

ガイガン山崎+齋藤貴義 怪獣プロジェクト - 怪獣チャンネル
今日から君も、怪獣のプロだ――。
夕方の6時過ぎ、いつも12チャンを点けると、ザラブ星人に似た声のオジさんがそう語りかけてきた。
当時、僕はまだ4歳である。素直な子供である。だから確信した、俺は怪獣のプロなのだ。生ける怪獣コンピューターなのだ。
あれから二十余年、僕は怪獣のことを書いたり喋ったりして暮らしている。まさしく怪獣のプロだ。
君も『怪獣チャンネル』を聴いて、怪獣のプロになろう!


#001「ゴジラ(ゴジラシリーズ)」
#038「モチロン(ウルトラマンタロウ)」
#071「タイラント(ウルトラマンタロウ)」
#084「バラモンキング(我が家工房)」
#085「赤影(仮面の忍者 赤影)」

メディア芸術カレントコンテンツ
世界に息づく怪獣王(ゴジラ)の遺伝子 第1回 What is KAIJU?

2018年12月11日(火)
オタク大賞マンスリーVol.70
生誕60周年記念!外野で出渕裕祭り

 OPEN 19:30 / START 20:00
 入場料 ¥1,000(飲食物の持ち込みOK)
 会場 模型塾スタジオ


今回はアニメ・特撮界隈に多大な功績を残す
出渕裕さんの軌跡を勝手に振り返る
「生誕60周年記念!外野で出渕裕祭り」


メカニックデザイナーキャラクターデザイナー
アニメ監督、イラストレーター、マンガ家など、
オタク界隈で多岐にわたる活躍をしている出渕さんは
12月8日で60歳のお誕生日を迎えました。
そこで、その還暦をお祝いすべく、
出渕ワールドの魅力を多方面からアプローチして
存分に語ってみようと思います。


出演は、
出渕ガールの魅力を語ろう・志田英邦
出渕クリーチャーの魅力を語ろう・ガイガン山崎
司会は、安心の上から目線クオリティ・宮昌太郎
以上のメンバーでお送りいたします。


会場はいつもの
「模型塾スタジオ」からお届け。今回も「観覧可」です。
配信終了後には毎回恒例の
「伏せ字なし! ボーナストラック」もありますよ!
アンダーグランド感&プレミア感の漂う、秘密のライブ会場へ
あなたもぜひ足をお運びください!


ワガゴジ? ユカゴジ?


現在、我が家工房は、自主制作映画『我が家ファイト』の撮影に向けて大わらわ……と言いたいところだが、意外とそうでもない。ギリギリになってから慌てずに済むよう、珍しく事前に準備の大半を済ませていたからだ。えらい! もっとも監督である自分に関しては、大まかながら台本を書かなくてはならないし、各スタッフと打ち合わせしながら撮影スケジュールなども決めなくてはならないので、恒例の年末進行にも追われつつ、それなりに慌ただしい日々を送っております。じゃあ、床山皇帝(@Kaisel_Kaiser)のほうは、のんびりと準備作業を進めているのかというと、これまたそうでもなかったりする。


まあ、写真を見れば一目瞭然なのだが、なんとゴジラを作っていたのである。もちろん、かの怪獣王は、東宝が権利を有しているキャラクター。アマチュアとはいえ、勝手に着ぐるみを作ったりしていいものではない。だが、今回は特別だ。東宝とAlphaBoatが主催する『GEMSTONEクリエイターズオーディション』、その記念すべき第一回目のテーマが「ゴジラ」なのである。詳しくは、リンク先の募集要項を読んでいただきたいのだが、あくまでも応募作品のためならば、プロだって口ばかり達者なトーシロだって、好きなようにゴジラの映像を撮っていいということだろう。メガロも、ガイガンも思いのままだ。


しかし実際のところは、そこまで好き勝手に作ってはいないのだった。今回のゴジラ、実は知人から依頼を受けて作っているものだからだ。そうでなければ、もっと俺ジナルなゴジラに仕上がっていたに違いない。ツノとかトゲトゲを生やされて、ハリゴジラもどきにされていたに違いない。ちなみに頭部や手足は、その知人の手によるもの。現段階では取り付けられていないが、背びれや表皮もそうだ。要するに我が家工房は、ボディの製作と各パーツの組み立てを担当しているわけです。なんか、ちゃんとした造形工房っぽくない? 今はまだ友人・知人レベルでしか請けていないけれど、いろいろと軌道に乗ってきたら、こんなふうに外注仕事として怪獣を作るという未来もあり得るかもしれんね。


【2019年4月25日追記】
先日、こちらの記事で紹介しているゴジラの着ぐるみが、ヤフオク! に流れているとの報告を受けました。これは明らかに『GEMSTONE』の応募規約に反した行為であり、当然のことながら我が家工房は関与しておりません。そのため、出品者様にも厳重抗議をさせていただいた次第です。今後、該当アカウントから如何なる出品があったとしても、我々とは一切関係ございません。その旨ご理解いただけますようお願い申し上げます。