大怪獣まんだら

GIGAN YAMAZAKI & WAGAYA FACTORY's blog

死都に愛の鐘が鳴る


いつも我が家工房を手伝ってくれている渡五郎(仮名)くんが、11月に結婚式を挙げることになった。彼も奥さんも日芸の後輩であり、どちらも特撮好きだったため、当初は『突撃!ヒューマン!!』ばりの怪獣ショーを上演するような話もあったりなかったりしたんだが、いわゆるウェディングムービーに怪獣ハンター ディオニスとバラモンキングを登場させるコーナーを作ろうというところに落ち着いた。*1 まあ、新郎新婦の遊び心として、親族に受け入れてもらえるギリギリのラインさね。怪獣の数を絞った理由もそこにあり、あくまで我々は添え物であることを忘れてはならない。ただ、それはそれとして適当なものでお茶を濁す気もさらさらなかった。新婦の友人たちが、学生時代に作ったヒーロースーツを使って、同じように短い映像を撮ると耳にしたからだ。これは負けていられない。後輩の彼らには格の違いを見せつけてやろう。そのくらいの気概で臨むことにした。

もちろん、特に予算が下りたりはしないので、ミニチュアセットを組んだり、火薬を使ったりといった大規模な撮影はできない。要はいつもの私家版『ウルトラファイト』しかないワケだが、カネに余裕があっても同じことをやっていたに違いない。おれは『ウルトラファイト』や『レッドマン』を撮ってさえいれば、それだけで幸せなのだ。あの雰囲気を再現することに関しては、プロにも負けない自信がある。今回はロケーションにこだわれなかったが、それらしく撮ることは近場のベランダでも可能なんだな。そのコツは……おれとカメラマンの清洲昇吾(@KossetsuJiru)くんだけが知る企業秘密。しかし小規模といいつつ、『我が家ファイト』のときと遜色ないレベルの人員が揃ったのは嬉しい誤算だった。メチャクチャ忙しいはずの大内ライダー(@Ohuchi_RIDER)くんまで駆けつけてくれて、演者の世話をしつつ、レフ板を持ってくれたりもしたんだぜ。ありがとう!*2

ちなみにビルドアップした新生バラモンキングは、知らん間に筋トレが趣味になってた松谷康德(@luv_kraft)さんに入ってもらうことになった。最初は“センセイ”ことにちまる(@nicesharp)くんに頼むような話もあったんだが、撮影当日までディオニスもバラモンキングも完成していなかったことを考えると、この判断は大正解だったといえよう。結局、センセイと渡くんには、諸々の打ち合わせ中に仕上げ作業をしてもらうことに。いつもながらギリギリのスケジュールだけど、ディオニス役の床山皇帝(@Kaisel_Kaiser)もギリギリだった。ウェットスーツは、怪獣の着ぐるみとは桁違いにキツいらしい。あの我慢強い男が、弱音を吐くぐらいだからよっぽどなんだろう。それと意外だったのは、なんだかんだでヒーローアクションも卒なくこなせる彼が、こと台詞回しに関しては壊滅的だったこと。今回のディオニスは口元が露出しているので頭を抱えたけれど、どんな器用なヤツにも弱点はあるわな。ガニコウモルじゃないんだからさ。(所要時間18分)

*1:最近、週一ペースでディオニス会が開催されていたが、すべては結婚式に間に合わせるためだったのだ。友情!

*2:正直なところ、こんな大所帯の必要はないと思ったりもしたんだが、結果的に誰ひとりが欠けても成立しない感じの撮影になってしまった。まあ、うまくいったんだからいいじゃないか!