大怪獣まんだら

GIGAN YAMAZAKI & WAGAYA FACTORY's blog

超獣ギーガー


ヤリチン、と呼ばれる人種がいる。まあ、ヤリチンがいれば、ヤリマンもいるワケだが、こちらの生態はより複雑なので今回は言及を避ける。
で、ヤリチンだ。基本的に人間という動物は、己の欲望を制御できるものだと思う。たとえば、どんなに腹が減っていても、勝手に他人の庭に侵入して果物をもいで食べたり、道行く人が食べているものを奪い取ったりはしない。
しかし、これが女性となると我慢できなくなってしまう連中がいる。あいつは悪いヤツじゃないんだけど、女癖だけはどうしようもないよなあ、なんて話はざらにあるものだ。


だから、女性側からも“男は浮気する生き物”だなんて意見が出てくるんだろうが、実際のところは浮気しない男もいる。当たり前の話だ。
ただ、心の奥底では女遊びがしたくてたまらないのにできないという男が、少なからず存在するからややこしい。つまり持って生まれた気質はヤリチンなのに、どうにもモテないという悲しいパターン。また、太ったり破産したり失職したりといった外的要因によってヤリチン卒業と相成ることもあるだろうが、要はさっきのモテないヤリチン予備軍に仲間入りしただけなので、機会に恵まれれば平気で浮気する。絶対にします。そして、彼らの女癖を矯正することはできない。これはもう、身体に染みついた性(さが)なのである。


何故そんなふうに断言できるのかといえば、自分にもまた制御できない欲望が存在するからだ。ただし、それは性欲ではない。物欲だ。
ヤリチンにとって基本スキルであるところの、マメに連絡をとるという行為が億劫で仕方がないガイガン山崎だが、ヤフオクやeBayのチェックだけは欠かさない。
それこそ数時間おきに、ちまちまとキーワード検索をかけてパトロールを続けている。病めるときも、健やかなるときも。もはやライフワーク、ただの習慣だからまったく苦にもならない。きっとヤリチンも同じような感覚なんだろう。


そう考えると、自分はガイガンヤリチンであり、超獣ヤリチンであり、エイリアンヤリチンであり、プレデターヤリチンであるともいえる。造形の美醜を問わず、とにかく買って買って買いまくる欲望という名の暴走特急だ。
そういえば、とんでもなくゴージャスなものには手を出さないというところも似てる気がする。あくまでも自分の身の丈にあった範囲内で狩りを行うのだ。だから半永久的に続けられるし、病気でもないので薬やカウンセリングは意味がない。セックス依存症買い物依存症の場合は、お近くの外来へ。


さて。先日、どうして小倉優子は、よりにもよって小倉優子と結婚しても不倫するような男と結婚してしまったんだろうという旨のツイートを見かけた。普通に考えたら、確かに小倉優子と結婚できたら不倫する気にもならな……いや、そうか? 数ヶ月前に完璧なビッグチャップを手に入れたと喜んでいた自分だって、それ以降も当然のように他社のビッグチャップを買いまくってるじゃないか。もう他は要らないとまで言っていたのに。
しかも、こないだはビッグチャップどころか、H・R・ギーガーのフィギュアまで買ってしまった。ただのオッサンだぞ。さっきのヤリチン喩えでいえば、勢い余って彼女の父親まで抱いてしまったような話だ。いやー、人間とは救い難い生き物ですなあ。


Dark Star ‘s World H.R.G. Masterpiece 1979/BLACKBOX