地球の馬鹿ども、ご機嫌よう。今日の超獣は、古代超獣スフィンクス。『ウルトラマン超闘士激伝』のガシャポンで商品化された超獣は、『ウルトラマンA』の1クール目に登場したものが大部分を占める。派手は派手だが、奇抜というほどでもない絶妙なバランス感覚のもとに送り出されたウルトラ怪獣のニュースタンダードになりえた一群だ。おそらくこのテイストが最後まで続けば、80年代に叩かれることもなかったのではないか。
しかし超獣フリークの自分に言わせれば、2クール目に入ってからが超獣の本番である。ツノ、トゲ、ハネ、ビラビラ、そしてよく分からない“何か”を全身にまとったあいつらこそ、奇しくも成田亨の語っていた混沌(カオス)の象徴ではないか。“三原則”なんぞ守っていたら、本当のカオスを生み出すことはできないのだ!
や、なんとなく流れでぶち上げてしまったが、意外と超獣も例の三原則に収まるものばかりという気がしてきた。地球上の生物がただ巨大化しただけのデザインなんてひとつもないし、身体が壊れて内蔵がむき出しになってるようなヤツもいない。首がふたつとか手足が何本にもなるお化けも……あっ、スフィンクスには尻尾が2本あるぞ! しかも先っぽがヘビ! 頭にもヘビ! 何の変哲もないヘビが3匹! ばんざーい!
まあ、尻尾のヘビにしろ、大仰な翼にしろ、ギリシャ神話に伝えられるスフィンクスの特徴を誇張したものでしかないんだが、孫悟空の緊箍児みたいな謎の輪っかや先端に球体を付けたツノ、意味もなく尖った耳など、まさに後期超獣としか言いようのないデコラティブの極み。やっぱりこういう超獣を重要キャラクターに据えて、きちんと商品化まで持っていった『激伝』はすごいの一語に尽きますね。
ただし、今回の着色は面倒臭かった! さすがにこれは30分では終わらない。どうやったってはみ出るし、シタデルカラーでなければ即死だった。エースキラーゴールドとスフィンクスブルーが大活躍である。なお、赤い部分は「KHORNE RED」*1とガンダムマーカーの「ガンダムレッド」で、瞳のピンクもガンダムマーカーの「ガンダム蛍光ピンク」だ。ピンクは、たまたま手元のシタデルカラーになかっただけだが、杖の赤い箇所は宝石をはめ込んでいるデザインだったため、つや消し仕上げになってしまうシタデルカラーではなく、最初から光沢カラーのガンダムマーカーを使用した。もちろん、シタデルカラーを使ってハイライトを表現する方法もあるにはあるが、「一日一超獣」はお手軽がモットーなのだ。そうでなくては続かない。ではまた明日、地球の馬鹿どもめ!